リファレンスには以下のように書いてありますが、きちんと Accept-Language ヘッダーをつけてあげると MessageTraceDetail のレスポンスはローカライズされます。
Explicitly set the Accept-Language HTTP request header. Currently there is nothing localized that comes through the Reporting web service, but that can change, and if your customers are using a different culture setting, your application might display information incorrectly.
https://docs.microsoft.com/en-us/previous-versions/office/developer/o365-enterprise-developers/jj984332(v%3doffice.15)
日本語にするには ja-jp を指定します。PowerShell の Invoke-RestMethod では例えば以下のようなリクエストになります。
(Invoke-RestMethod "https://reports.office365.com/ecp/reportingwebservice/reporting.svc/MessageTraceDetail?`$filter=MessageTraceId eq guid'bbf9d75e-f32e-459f-1abd-08d6e34ae840' and RecipientAddress eq 'user02@contoso.onmicrosoft.com' and SenderAddress eq 'user01@contoso.onmicrosoft.com' and StartDate eq datetime'2019-05-26T09:07:17.305566Z' and EndDate eq datetime'2019-05-28T09:07:17.305566Z'" -Credential $Cred -Headers @{"accept-language" = "ja-jp"}).Content.Properties | select @{n="Date"; e={$_.Date.InnerText}}, Event, @{n="Detail"; e={if ($_.Detail.GetType().Name -eq "String") {$_.Detail} else {""}}}
Date Event Detail
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2019-05-28T09:00:18.673 受信 メッセージが TY2PR01MB5292 によって TLS1.2 と AES256 を使用して受信されました
2019-05-28T09:00:20.583 配信 メッセージは正常に配信されました。
2019-05-28T09:00:19.977 スパムの診断
補足
Office 365 Reporting Web Service は一部のレポートのみが細々と残っていますが、もうドキュメントは更新されていないですし、いまだに基本認証しか利用できないことから分かる通り機能拡張も行われていないです。
既に似たようなレポートはセキュリティ & コンプライアンス センターで利用可能になっています。
なぜか MessageTrace と MessageTraceDetail を取得したいという声をよく聞きますが、これ自体は監査ログでも何でもなく、Exchange Online 内部のメールの処理のログでしかないです。
トラブルシューティングで使用することがある、という程度のログであり、それでいて本格的にトラブルシューティングを行うには情報が不足しすぎているので Historical Search を取得する必要が出てくるような代物です。
クラウド サービスのログは本来クラウド サービス側で保持しているものであり、わざわざ利用者がログを収集して保管するのはナンセンスとも言えます。
“そういうビジネス要件” や “そういうビジネス チャンス” が世の中には存在しているようですが、本当に Office 365 Reporting web service の MessageTrace / MessageTraceDetail を取得する必要があるのかは、一度冷静に考えるべきです。